【運転免許事典】 初心運転者の再試験と再試験による免許の取消し 目次


初心運転者の再試験と再試験による免許の取消し

原付免許・普通二輪免許・大型二輪免許・普通第一種免許・準中型第一種免許を取得した人が、それぞれの免許を取得した日から通算して1年になるまでの間に違反行為をして、一定の基準に該当することになった場合には再試験が行われ、再試験に不合格の人や、定められた期間内に再試験を受験しなかった人は、基準に該当した免許が取り消されます。
これは、点数制度による免許停止や免許取消しなどの行政処分とは別の制度です。したがって点数制度による行政処分を受けたからといって、再試験を免れるということはありません。



再試験の対象となる免許の種類

再試験の対象となる免許は次の5種類です。

●原付免許
●普通二輪免許(AT限定免許・小型二輪限定免許・AT小型限定免許を含む)
●大型二輪免許(AT限定免許を含む)
●普通第一種免許(AT限定免許を含む)
●準中型第一種免許

この5種類以外の免許に再試験はありません。



初心運転者期間

初心運転者期間は、上記5種類の免許を取得した日からの期間(免許の効力が停止されていた期間を除く)がそれぞれ通算して1年となるまでの間です。

準中型第一種免許についは、旧普通免許である5トン限定準中型第一種免許(AT限定免許を含む)の5トン限定を解除し限定のない準中型第一種免許になった場合にも、限定解除の日から通算して1年間(免許の効力が停止されていた期間を除く)は準中型第一種免許についての初心運転者期間となります。
ただし、この旧普通免許を取得してからの期間(免許の効力が停止されていた期間を除く)が通算して2年以上経過した後に限定解除を受けた場合には、この規定は適用されず準中型第一種免許についての初心運転者期間とはなりません。

初心運転者期間は、それぞれの免許について個別に計算されます。たとえば最初に普通二輪免許を取得した場合、その時から1年間普通二輪免許について初心運転者期間となり、普通二輪免許を取得した6ヶ月後に普通第一種免許を取得したとすると、普通第一種免許を取得した日から1年間普通第一種免許についての初心運転者期間となります。この場合、普通第一種免許を取得した後6ヶ月間は、同時に2種類の免許について初心運転者期間中ということになります。
ただし、免許取得後1年を経過していなくても、上位免許を取得した場合には、その時点で下位免許の初心運転者期間は終了します。たとえば、最初に原付免許を取得した人が次に普通第一種免許を取得した場合、普通第一種免許を取得した時点で原付免許の初心運転者期間は終了します。同様に、初め普通二輪免許を取得した人が次に大型二輪免許を取得した場合にも、大型二輪免許を取得した時点で普通二輪免許の初心運転者期間は終了します。
なお、これらの例では上位免許の普通第一種免許と大型二輪免許も、再試験の対象となる免許なので、上位
免許について初心運転者期間が始まることとなります。



再試験の基準となる違反行為

再試験の対象となる免許と同じ種類の自動車等を運転しての違反行為が基準となります。普通第一種免許なら普通自動車を運転しての違反行為が基準となり、その他の自動車等(たとえば原動機付自転車)を運転しての違反行為は基準となりません。同様に、大型二輪免許なら大型自動二輪車を運転しての違反行為が基準となり、その他の自動車等(たとえば普通自動二輪車)を運転しての違反行為は基準となりません。
つまり、再試験の対象となる免許ごとに、免許と同じ種類の自動車等を運転しての違反行為を基準点数として計算することになります。たとえば、普通第一種免許と大型二輪免許が同時に初心運転者期間中の人が、普通自動車で違反行為をした場合は普通第一種免許の基準点数として計算し、大型自動二輪車で違反行為をした場合には大型二輪免許の基準点数として計算します。この場合、原動機付自転車で違反行為をしたとしても、どちらの基準点数にもなりません。




再試験の基準

再試験の対象となる免許を取得した人が初心運転者期間中に違反をして、免許ごとの違反行為の合計点数違反行為点数表によって求めた点数の合計)が次のいずれかに該当することになったとき、原則として再試験になります。

1、 合計点数が3点以上となったとき(1回の違反行為で3点となった場合を除く)。
2、 1回の違反行為で3点となった場合には、次の違反行為で合計点数が4点以上となったとき。

ただし、再試験の基準に該当しても、次のいずれかに該当する場合には再試験は行われません。

1、 初心運転者講習』を受講した場合。
(初心運転者講習を定められた期間内に受講しない場合や、受講しても受講後、初心運転者期間中に違反行為をして、再び上記再試験の基準に該当することになった場合には再試験となります。)
2、 基準に該当した免許の上位免許を取得した場合。
たとえば、原付免許について初心運転者期間中に再試験の基準に該当した人が、普通第一種免許を取得したような場合には、原付免許についての再試験は行われません。
(上位免許を取得した場合には、基準に該当した下位免許についての「初心運転者講習」を受講する必要もありません。)

つまり、再試験の基準に該当しても直ちに再試験が行われるわけではなく、『初心運転者講習』を受講すれば再試験を免れることになります。



初心運転者講習

再試験の対象となる免許を取得後、最初に基準該当となった場合には、公安委員会から『初心運転者講習通知書』が送付されます。初心運転者講習を受講するかどうかは任意ですが(受講しないと再試験となります)、再試験に合格するのは難しいので受講すべきだと思います。
受講する場合には、通知を受けた日の翌日から起算した期間が通算して1ヶ月となるまでの間に受講する必要があります。ただし、海外旅行・災害・病気等、受講できないやむを得ない理由がある場合には、この1ヶ月の期間は延長されます。
初心運転者講習の内容には一般道路での運転も含まれますので、基準に該当した人が免許の効力を停止されている場合には、免許停止等の期間終了後、運転が可能となった時に受講することになります。

初心運転者講習の講習時間は次の通りです。

基準に該当した免許の種類 講習時間
原付免許 4時間
普通二輪免許 7時間
大型二輪免許 7時間
普通第一種免許 7時間
準中型第一種免許 7時間 




再試験

再試験が行われるのは、次のいずれかの場合です。

1、 基準に該当した初心運転者が、定められた期間内に初心運転者講習を受講しなかった場合。
2、 基準に該当した初心運転者が、初心運転者講習を受講後、初心運転者期間中に違反行為をして、再び再試験の基準に該当することになった場合。

再試験は基準に該当した免許について、初心運転者期間終了後に行われます。
再試験が行われる場合には、公安委員会から『再試験通知書』が送付されます。送付された人は、この通知を受けた日の翌日から通算して1ヶ月となるまでの間に再試験を受けなければなりません。ただし、海外旅行・災害・病気等、再試験を受けられないやむを得ない理由がある場合には、この1ヶ月の期間は延長されます。
普通第一種免許・準中型第一種免許の技能試験は、一部を除き一般道路で行われますので、普通第一種免許・準中型第一種免許の再試験を受ける人が免許の効力を停止されている場合には、免許停止等の期間終了後、運転が可能となった時に再試験が行われることになります。
再試験は、学科(知識)試験と技能試験(原付免許については学科試験のみ)が通常の運転免許試験と同じ方法で行われます。適性試験はありません。
また、再試験には試験の一部免除の規定がありませんので、必ず学科試験と技能試験の両方(原付免許については学科試験のみ)に合格しなければなりません。



再試験による免許の取消し

次の場合には、基準に該当した免許が取り消されます。

1、 再試験に不合格の場合。
2、 定められた期間内に再試験を受験しなかった場合。

点数制度による行政処分としての免許取消しは、すべての免許が取り消されますが、再試験による取消しは基準に該当した免許だけが取り消されます。たとえば、普通二輪免許と普通第一種免許を受けている人が普通二輪免許について基準に該当して再試験となった場合、普通二輪免許だけが取り消され、普通第一種免許は残ります。
再試験による免許取消しには欠格期間の指定がありませんので、取消し後すぐに免許を受け直すことができます。
また、再試験による免許取消しを受けた人が、取り消された免許と同じ種類の免許を受け直した場合でも、再び初心運転者期間が始まります。




普通第一種免許・準中型第一種免許を取り消された人の試験免許

再試験により普通第一種免許・準中型第一種免許の取消しを受けた場合、取消しの日から6ヶ月以内であれば、仮免許試験の学科(知識)試験と技能試験が免除されます。
普通第一種免許を取消された場合は普通仮免許の学科(知識)試験と技能試験が免除され、準中型第一種免許を取消された場合は普通仮免許又は準中型仮免許の学科(知識)試験と技能試験が免除されます。
つまり取消し後6ヶ月以内の場合、
適性試験に合格すれば仮免許を取得することができます。



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